本方は、柴胡剤(さいこざい)の中で、もっとも体力の充実した人に用いられます。40〜50歳の壮年期で外見上体格もよく骨格も太いのですが、胃腸や肝臓機能が衰え、高血圧、ノイローゼ、不眠、疲労感、精力減退などの症状を訴える人によく適応します。 本方を、高血圧症に用いる場合、直接血圧を降下させる作用はありませんが、予防または体質改善の意味で継続服用することにより、血圧を改善して安定させることができます。
のぼせ、精神不安を訴える場合には、本方に黄連解毒湯(おうれんげどくとう)あるいは、三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)を合わせます。
また、高血圧症で精神不安、ストレスの強い人には、本方より柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)が適します。あるいは、脂肪ぶとり体質のひとは、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)を服用します。
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