イライラ、不安、のぼせ症状、胃部のつかえ感、出血傾向のあるものを目標にして用いますが、本方の作用を漢方では「実熱ヲ瀉(しゃ)ス」といって充血、炎症症状の認められる疾患に用います。したがって顔面が青白く、痩せ型で内臓下垂があったり、貧血・冷え性の傾向のある人、あるいは胃腸機能が減退して抑うつ傾向の強い人には使われません。 本方を出血に用いる場合は、鮮紅色で勢いのあるものに用います。暗赤紫色で長期にわたる弛緩性出血には、弓帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)が適応します。
高血圧症の根治には、柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)などの柴胡剤と合わせます。また、この処方は五苓散(ごれいさん)とともに二日酔によく用いられることで有名です。
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