備考 |
本方は、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)や、桃核承気湯(とうがくじょうきとう)とともに月経痛や月経異常、打撲症など、漢方でいう「おけつ」に起因する病気に用います。「おけつ」とは、打撲や捻挫(ねんざ)などで内出血やうっ血がある場合、あるいは種々の出血傾向、月経不順、不妊、口渇、手足がほてる、のぼせ、皮下静脈の怒張、皮膚や粘膜の紫斑(しはん)、出血斑、皮膚がカサカサして荒れている、唇や爪の甲が暗紫赤色などの傾向を示す病態をいいます。 本方の適応する人は、体力中程度あるいは、それ以上の人で上半身の、のぼせと足腰の冷えを同時に自覚するもので、冷えと利尿障害を強く訴える当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)の適応と区別されます。
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