本方は、虚弱な女子に使用されることが多い処方ですが、身体を温め、血行を改善して、ホルモン系や自律神経系の働きを活発にするものです。また、排尿を促して水分の代謝異常を改善する作用があると考えられます。 本方は、妊娠中の流産、妊娠腎などを予防して、お産を軽くして、産後の肥立ちをよくします。また、「ドクダミ」と併用すれば、胎毒といわれる新生児の湿疹(しっしん)を防ぐことができます。
また、本方は、しみ、にきびなど美容を目的に、よく苡仁(よくいにん)を合わせて服用します。
本方は、めまい、立ちくらみが強く尿意頻数の人には、苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)とともに用います。また、冷えたり疲れたりすると、膀胱炎を引き起こす人には、本方と猪苓湯(ちょれいとう)を合わせます。
本方、適応症状であるにも係わらず、しばしば胃腸障害を起こすことがありますが、安中散(あんちゅうさん)や六君子湯(りつくんしとう)とともに用いれば、防ぐことができます。
|