「薬草の採り方」 「採取するときの注意」
薬草を採取する場合には、まず目的とする正しい薬草を採取することです。
よく似た植物もあって、それが有害の場合もあります。ですから、最も大切なことは、はっきりとこれが
目的の薬草だと分からない限り採取しないことです。例えば、ゲンノショウコは花期前、葉だけのときに
は有毒植物のキンポウゲやキツネノボタンの葉と非常によく似ています。
この本ではできる限り詳しくあらわしたつもりです。しかし、写真と実物では大きさなどの感覚が違って
きます。できれば、植物について知識の豊富な人の実地の教えを受けながら、確実に覚えていくのが、
一番いい方法でしょう。
「採取の時期」
薬用とする部分によって採取する時期が異なります。正しい薬草を正しい採取時期に正しい調整方法
によって、正しく用いることが大切です。正しい採取時期とは、薬効成分が最も多く含まれている時期と
いうことです。一般的には、「全草・葉:花期、根茎・根:茎葉が枯れている晩秋〜冬、花:開花直後
か最盛期、実:種子が果皮よりとび散る寸前、樹皮:初夏」ということになります。
「採取の道具と持ち帰り方」
ナイフ、小型ショベル、ビニール袋、軍手、タオル、新聞紙、輪ゴム等があれば便利です。
持ち帰るには、ビニール袋に種類ごとに名前を書いて、鮮度を保つため、霧を吹きかけたり、あるいは、
乾燥させるようなものは、新聞紙に挟むなどして、目的に合わせて、持ち帰るようにしましよう。
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