伊吹山:薬草解説


「伊吹山の伝説」

伊吹山は日本武尊(倭建命)の伝説から始まります。

これは日本武尊が病気になって死亡したことになっているが、その原因には伊吹山を大蛇が取り巻いて

いたので、命は跨いで通ったら毒気に当たり、その晩から高熱となりそれが原因で死亡したとの説、伊吹

山の荒神を退治しようとして、かえって荒神に復讐されたと言うのである。

伊吹山には薬草や毒草が多いので毒殺されたとも考えられるが、そのような伝説は見当たらない。


「伊吹山の薬草と生活」

伊吹山の周辺部では昔から地元の薬草を用いた生活が営まれてきました。

伊吹百草や伊吹もぐさは最も古い薬草利用といえます。

春日村は伊吹山の奥深い場所でもあり、薬草の豊富さもあって、昔から薬草を採取しては峠を越えて

関ヶ原や柏原の出掛け、米や日常品との交換が行われてきました。薬草の豊富なことが薬草を利用して

の生活に結び付いていたのです。

明治後期から昭和初期のかけての薬草売買については小寺甚五郎の記録の記録に見ることができます。


「伊吹山の薬用植物」

伊吹山にはシダ植物と種子植物は約1,200種類以上の多数が分布し、そのうち薬用植物は約280種類

が知られています。

薬局方に収載され、医薬品として取り扱われるものから、漢方薬や民間薬として特に伊吹山周辺部での

人々が現在も用いているものは100種類を越えていて、全国的にも珍しいと言えます。

  「薬草で一杯の山頂お花畑」


 

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