本方は、八味地黄丸(はちみじおうがん)や八味腎気丸(はちみじんきがん)と呼ばれることがあります。男女更年期や老人の糖尿病やインポテンツによく用いられていますが、漢方でいう「腎虚(じんきょ)」(腎の機能低下、老化現象)に適応します。 漢方でいう「腎」は単純に腎臓だけではなくて、泌尿器、生殖器、副腎などの機能も含んでいます。腎の力が減退すると、1.骨格が粗くなり腰脚の力が弱くなり、歯も悪くなる。2.造血力や頭脳の活動の低下。3.耳鳴り、難聴。4.排尿困難。5.毛髪の衰え。6.慢性の下痢や早朝の下痢。7.精力減退、インポテンツなどの症状が表れてきます。
本方は、胃腸虚弱者には用いません。もし用いるときには、六君子湯(りつくんしとう)と併用すると良いでしょう。また、本方には、附子(ぶし)が配合されているので、体力の充実した人やのぼせ症の人には用いません。
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