本方は、膀胱炎や尿道炎などの泌尿器疾患から腎炎、ネフローゼなどの疾患に広く応用される処方です。 排尿痛、残尿感、頻尿、血尿などを目標に用いますが、口渇(こうかつ)や不眠などの神経症状を伴うこともあります。
本方を、尿路結石の痛みに用いる場合には、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)と合わせて用います。また、血尿が出る場合や慢性腎炎で、顕微鏡レベルでの血尿がどうしてもとれないなどの場合には、本方と、四物湯(しもつとう)の合方を用います。また、本方は抗生物質を用い、淋病などの細菌は消滅したが、なを排尿時には不快な、残尿感があって尿が出にくいという場合にはよく用いられます。
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