痔核、脱肛など痔疾患には、まず始めに試みるべき処方でが、下痢・軟便傾向の人やとくに虚弱な人には用いません。 痔疾は痔静脈のうっ血・充血が原因となりますが、この傾向の強い場合には、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)や桃核承気湯(とうがくじょうきとう)などの「ふる血」を去る処方を合わせます。また、体力・気力が乏しく、内臓下垂の傾向があったり、直腸や肛門括約筋の弛緩によるものには、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)を使います。また痛みの激しいものには、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)との合方を考えます。痔ろうなどの化膿性痔疾患にはほとんど用いません。
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