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ヨモギギク            (キク科ヨモギギク属:多年草:草丈 ~100センチ:花期 ~10月)

薬効
有毒  回虫駆除 疥癬虫・のみ・しらみ駆除/外用
 
分布生育場所

科名:キク科/属名:ヨモギギク属
和名:蓬菊/英名:Tansy(タンジー)/学名:Tanacetum vulgare
ヨーロッパの温帯地方の荒地、道路わき、水辺など普通に見られる雑草のひとつ
日本では薬草として一部で栽培
北海道北部海岸地域、利尻島、礼文島に自生するエゾヨモギギクとは近縁種という


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見分け方・特徴

茎は直立して高さ約1メートルになる多年草
葉は、2回羽状に深裂、各羽片の幅2~3ミリ、葉縁や羽片の間の葉柄にも鋸歯がある
花は7~10月頃に茎頂に枝別れした花柄を数個伸ばして、黄色の頭状花を平らな散房花序につける
頭花は、約1センチ、半球状、管状花だけで、キク科に多い回りの舌状花は無く、葉や頭花には特有の芳香がある

日本の北海道北部海岸地域、利尻島、礼文島に自生するエゾヨモギギクとの違いは、羽状の裂片がエゾヨモギギクは多いが、ヨモギギクは少ない


採集と調整
8月頃の開花期に頭花だけを採取して、風通しの良い場所で陰干しにして乾燥させる


薬効・用い方
成分は、樟脳(しょうのう)に類似する、ベータ・ツジョン、カンファー、ボルネオール、パラ・シメン、リモーネン、樟脳などの精油0.2%を含み、他に、フラボノイドのルテオリン、クエルセチン、イソムネチン、回虫駆除成分のフロログルシノールのタナセチン

腸内の回虫駆除に、1回量約10グラム、水0.3リットルを半量まで煎じて服用

揮発油は、月経を強く促進する、過少の月経の出血を刺激する
また、腸内の寄生虫の駆除や疥癬虫、のみやしらみの殺虫剤として用いていた

非常に毒性が強く現在はほとんど用いられていない、また、外用としてもほとんど用いられていない
また、妊娠中は用いてはいけない。特にヨモギギクの精油は法律で規制される場合もあるという



その他
名の由来は、不明だというが、キク科の菊(きく)とキク科の蓬(よもぎ)を掛け合わせた、ヨモギギクという名のセンスは面白い

ヨモギギクは、中世の本草家で12世紀のビンゲンの聖ヒルデガルドにより記述がある
それ以降、ヨモギギクは、駆虫用の薬草として用いられていた
イギリスでは、四旬節の間にヨモギギクのプリンを食べていて、16世紀のジョン・ジェラードはこのプリンを食べて「美味で胃によい」と記述しているという



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Photo Masayuki Tsuno
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