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水野瑞夫/家庭の民間薬・漢方薬、一般社団法人和ハーブ協会/和ハーブ図鑑、A･シエヴァリエ/世界薬用植物百科事典、牧野富太郎/日本植物図鑑、原色高山植物大図鑑、原色日本薬用植物図鑑、原色日本樹木図鑑、伊澤一男/薬用カラー大事典、橋本郁三/食べられる野生植物大事典、田中孝治/薬になる植物百科、水野瑞夫/食効、所鳳弘/薬草染、山渓/日本の野草・樹木・高山植物、山渓/樹に咲く花1･2･5･8、山渓/野草の名前春･夏･秋冬、木の大百科、木の名の由来、植物名の由来、園芸植物名の由来、草木染、続草木染
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ノリウツギ  　　　  （ユキノシタ科アジサイ属：落葉低木：樹高 ～3メートル：花期 7～8月）

薬効
抗マラリア 疥癬
分布生育場所

科名：ユキノシタ科/属名：アジサイ属
和名：糊空木/学名：Hydrangea paniculata
北海道～九州の山地、山すその日当たりが良く少し湿った場所
サハリン、南千島、中国中南部、台湾に分布

ユキノシタ科アジサイ属アマチャ（甘茶）
ユキノシタ科アジサイ属アジサイ（紫陽花）

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見分け方・特徴

樹皮は灰褐色で高さ2～3メートルの落葉低木
葉は、対生、柄があり楕円形～卵形、先端は尖る
花は、白色の大型装飾花と小形の両性花で花穂に円錐状に密につく
周辺につく装飾花は、がく片4～5個が花弁状に円形～楕円形、白色から淡緑～淡紅色に変化する
両性花は、がく片5個三角形、花弁5個長方形
果実は、さく果の楕円形、種子には翼がつく
採集と調整
夏頃に根、樹皮の内皮の粘液を日干しにして、粉末にする
また、樹皮を刻んでそのまま日干しにする
薬効・用い方
有効成分は、内皮の部分・粘液質や葉茎にプロトカテキュ酸、カフェ－酸、フェルラ酸などのフェノール性物質を含む

民間薬として樹皮の内皮の粘液を疥癬（かいせん）などの治療に外用として用いた
また、樹皮の内皮の粘液は女性の洗髪料に使用した

中国では、根を天日で乾燥して抗マラリア薬として用いたという
その他
名の由来は、幹の樹皮の内皮に含まれる粘液が和紙を作るときの糊（のり）として用いられたことから、ノリウツギの名がついた

樹皮と木質部の間の柔らかい部分が内皮で、水に浸すと糊がとれ和紙をすくう糊になる。トロロアオイ（アオイ科）の糊より腐りにくく良品とされる。

花は美しいので花材に用いられ、材や根は細工用に用いられた

北海道では、サビタの名で呼ばれ、和紙の糊として大量に採取されて用いられた。青森県、岩手県にはサビタ、サブタの方言があり、沢を隠すようにサワウツギが繁茂することから、沢ぶた、これが転訛してサブタ、サビタの名になったという
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Photo Masayuki Tsuno
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