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ヤツデ       　　　　 （ウコギ科ヤツデ属：常緑低木：樹高 ～3メートル：花期 ～11月）

薬効
鎮咳 去痰 リューマチ 浴湯料
分布生育場所

科名：ウコギ科/属名：ヤツデ属
和名：八手/学名：Fatsia japonica
新潟県以南～沖縄の比較的暖地の海岸や海近い山野の林・松林に自生、庭木などに植栽される日本固有種


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見分け方・特徴

新潟県以南の海岸近辺に自生する日本固有種
一般には庭木などとして植栽される常緑の低木で２～３メートルになる
茎は、上部で長い柄をつけた大型の葉がやや輪生する
葉は、濃い緑色で大きく掌状で深く７～９に深裂する、葉の表面には光沢があり目立つ
花は、１０～１１月茎頂から黄白色の花穂を伸ばして、黄白色の小花を球状につける


採集と調整
葉を随時採取して日干しにして乾燥させる。少し乾燥したら適当に切り、さらに良く乾燥して保存する
葉が厚いので、乾燥には十分注意が必要になります


薬効・用い方
有効成分は、葉にサポニン・アルファアファトシンやベータアファトシンなどを含有

鎮咳、去痰などの風邪の症状の場合には、乾燥したヤツデの葉を１日量５～１０グラム、水０．５リットルで煎じて服用するという
また、乾燥した葉を適量を煎じた煎じ液で、うがいをするという

リューマチ・疼痛、腰痛などには、乾燥した葉を約200～500グラムを布袋に入れて鍋で煮出してから、そのまま風呂に入れて浴湯料として入浴します



　
その他
名の由来は、八つ手（やつで）であり、大型の葉が７～９に深裂していることから、８本の手という様子から、ヤツデとなったという

ヤツデ（八手）は、古くは病魔よけになると信じられていて、この木を家の敷地内に植えると、病魔や魔除けになるという迷信がある
古い時代には、ヤツデの葉を、テングノハウチワと呼び、疫病などが流行したときに、この葉で追い払うという迷信が今でも生きている

「大和本草（1708/貝原益軒著）」では、雑木類にヤツデ（八手）の記述があり、「黒き実なる毒ありと言う、鰹のさしみを八手の葉に盛りて、食すれば死すと俗に言う」と書いてある
これから、八手が海岸近辺の樹林内の薄暗い湿った場所に多く自生することから、古い時代には陰樹として余り好かれない樹として扱かわれていたということが知られる
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Photo Masayuki Tsuno
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