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ヒマワリ           　　　（キク科ヒマワリ属：１年草：草丈 ～300センチ：花期 ～8月）

薬効
滋養強壮 下痢
分布生育場所

科名：キク科/属名：ヒマワリ属
和名：向日葵/別名：日輪草/生薬名：向日葵子（ひゅうがあおいし）/学名：Helianthus annus
日本全国で栽培。


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見分け方・特徴

ヒマワリの茎の高さは、２～３メートルにも達し真っ直ぐに直立します。
茎、葉とともに有毛で、初めの葉は対生（たいせい）ですが、生長すると少しづつ互生（ごせい）になっていきます。
葉は、だいたい心臓形で長い柄があり、葉縁には粗鋸歯（きょし）があり、葉の両面には気孔があり、裏面には表面より少し多の気孔があり、盛んに蒸散作用を行います。
真夏に、茎頂（けいちょう）に数個の黄色大型で直径２０センチにもなる頭状花（とうじょうか）を側方に向かって開きます。
頭状花（とうじょうか）の周辺は１列の舌状花（ぜつじょうか）が並んで、その舌状花（ぜつじょうか）は雄ずいや、たまに雌ずいがありません。
花の内側には両性の管状花（かんじょうか）を密集します。
花の後には、２稜（りょう）のある倒卵形（とうらんけい）の果実（普通は種子と呼ばれています）を多数つけます。


採集と調整
種子が熟すころに、花托（かたく）からとって、そのまま天日で乾燥させると、種子がこぼれずに容易に種子の採取ができます。
このヒマワリの乾燥した種子を、生薬名で向日葵子（ひゅうがあおいし）といいます。
種子には、多くのアミノ酸、脂肪油（リノール酸を含む）を含みます。

また、花托（かたく）、葉、根、茎、ずいもそれぞれに薬草として用います。


薬効・用い方
ヒマワリの種子は、大豆より脂肪油、カロリーが20～30％多く含まれ、たんぱく質は、リジン、アルギニン、メチオニン、グルタミン酸など多くのアミノ酸類が含まれ、脂肪油は、オレイン酸、リノール酸など、他に、クロロゲン酸ジヒドロファルカリノン、スチグマステロールなどを含む

ヒマワリの種子から、ヒマワリ油をとって精製して、食用および製菓用に多く用いられています。

ヒマワリの種子を滋養に、フライパンなどで焦げないように、炒（い）ったものを食べたりしますが、加熱により変成したヒマワリ油の成分は、ラットの実験では、肝がんの発ガンは行わないのですが、肝臓退行現象などを引き起こすことが判明していますので、加熱して食べることは、あまり好ましくありません。
また、ヒマワリ油も同様で、リノール酸の含有量が高く、脂血症の予防や、血中の高コレステロール濃度を低下させる作用があるので、ヒマワリ油は加熱して使用しないで、そのままサラダ油などに使用する方が、より安全な使用方法になります。

向日葵子（ひゅうがあおいし）は、出血性の下痢に用います。向日葵子（ひゅうがあおいし）を、1日量として１５～２０グラムに水０．３リットルを加えて煎じて、約半量まで煮つめたものを３回に分けて服用します。

また、花柄（かへい）を除き、熟した種子の花托（かたく）（種子が付いていた花床（かしょう））を、刻んで日干しにして、高血圧、めまいなどに１日量６０～９０グラムを煎じて服用。


その他
ヒマワリの名前の由来は、洋の東西に問わず、古くから花が太陽に向かって、ついて回ると考えられているようです。
実際には、若い茎頂や花の蕾（つぼみ）が少し太陽の方向に傾く程度です。
このことから、ヒマワリは、漢名で向日葵（しゃんりーくい）、和名で向日葵（ひゅうがあおい）、英名で、サンフラワーと呼ばれていて、北米原産の巨大な１年草草本（そうほん）です。

また、ヒマワリの頭状花（とうじょうか）が、太陽の方向に向かって回るということはなく、若い枝先や、蕾（つぼみ）の場合に多少回転するだけになります。


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Photo Masayuki Tsuno
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