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【監修】一般社団法人 和ハーブ協会
 

セキショウ         (サトイモ科ショウブ属:常緑多年草:草丈 〜50センチ:花期 〜5月)

薬効
腹痛 てんかん 健忘症(けんぼうしょう) リューマチ
分布生育場所

科名:サトイモ科/属名:ショウブ属
和名:石菖(せきしょう)/生薬名:石菖(せきしょう)/学名:Acorus gramineus
日本全土の谷川の淵(ふち)などに群れて自生する小型の常緑多年草
日本以外に中国〜ヒマラヤまで広く分布


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見分け方・特徴

セキショウは、日本、中国に分布して、谷川の淵(ふち)に群生して自生する多年草の常緑草本(そうほん)です。
根茎(こんけい)は、太くて堅くよく発達して横に這い裸出して、多くの節があり多数の丈夫なひげ根を地中におろすか、岩などにからみついて生長します。
根茎は、セスキテルペンなどの精油(せいゆ)を多く含むので芳香があります。
葉は、根茎の端から直立して叢生(そうせい)して、平らで長さ30〜50センチ、幅6〜10センチの剣状で、中脈はなく、先は尖り光沢があります。
花は、4〜5月ごろに葉の間から、葉に似た花茎を出して、中間くらいから淡黄色の細長い肉穂花序(にくすいかじょ)をつけます。
花穂(かすい)とほぼ同長の総苞(そうほう)があり、花穂(かすい)には淡黄緑色の小花が密につきます。
果実は、緑色卵円形をしています。


採集と調整
秋に根茎(こんけい)を掘り取り、ひげ根を取り除いて水洗いして、10センチくらいの長さに切り、天日で乾燥します。
これを生薬(しょうやく)で、石菖(せきしょう)といいます。


薬効・用い方
セキショウは、昔から頭をよくする薬草として知られていて、健忘症などによく効くとして用いられています。
中国名を、石菖蒲(せきしょうぶ)といい、漢方では鎮痛、鎮静、健胃(けんい)薬として胃痛、腹痛、てんかん、リューマチ、瘍腫(ようしゅ)などに用いられています。

民間では、健胃、鎮痛、腹痛に1日量3〜6グラムを煎じて、1日3回に分けて服用します。
芳香性の精油(せいゆ)が多く飲みにくいため、粉末にして用いると楽に服用することができます。

また、抗真菌性がありますので、外用としても用途が多く用いられます。

浴湯料:足腰の冷え、筋肉痛、関節痛、打ち身、ねんざに適量を布に煮出してから、浴槽に入れて入浴します。

セキショウ根の薬用酒は、根の乾燥約200グラム、35度ホワイトリカー1.8リットルを漬け込み、約3〜6ヶ月冷暗所に保存して材料引き上げ。毎日盃1〜2杯飲用する




その他
セキショウの名前の由来は、岩に着生して生長し、形態がショウブに似ていることから、石の菖蒲(しょうぶ)で石菖(せきしょう)の名前がつきました。
セキショウは、ショウブより小型で、ショウブの葉には中央に葉脈(ようみゃく)があり、葉の長さも50〜80センチで、花穂(かすい)も太くと短いのでショウブと区別ができます。

5月の子供の節句の日に、ショウブ湯をたてる習慣がありますが、古くはセキショウの葉を浴剤として用いていました。
セキショウもショウブも芳香が強く、ショウブの葉が大きくショウブを使うようになり、さらに、ショウブが庭園にも植えられるようになって、手に入りやすくなってからは、ショウブ湯には、ショウブの葉を一般的に使用するようになりました。


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Photo Masayuki Tsuno
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