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水野瑞夫/家庭の民間薬・漢方薬、一般社団法人和ハーブ協会/和ハーブ図鑑、A・シエヴァリエ/世界薬用植物百科事典、牧野富太郎/日本植物図鑑、原色高山植物大図鑑、原色日本薬用植物図鑑、原色日本樹木図鑑、伊澤一男/薬用カラー大事典、橋本郁三/食べられる野生植物大事典、田中孝治/薬になる植物百科、水野瑞夫/食効、所鳳弘/薬草染、山渓/日本の野草・樹木・高山植物、山渓/樹に咲く花1・2・5・8、山渓/野草の名前春・夏・秋冬、木の大百科、木の名の由来、植物名の由来、園芸植物名の由来、草木染、続草木染
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カラシナ                      (アブラナ科アブラナ属:越年草:草丈 ~100センチ:花期 ~ 月)

薬効
神経痛(しんけいつう) リューマチ 気管支炎(気管支カタル)
分布生育場所

科名:アブラナ科/属名:アブラナ属
和名:カラシナ/ブラック・マスタード/学名:Brassica juncea
中国原産の越年草で、日本各地で広く栽培されている。


左上段は、ブラック・マスタード、左下段は、ホワイト・マスタード
(←拡大画像はクリックします)

見分け方・特徴

カラシナは、日本の各地で越年草として栽培されていて、葉は漬物などとして大量に利用されています。
カラシナは、草丈1~1.5メートルにもなり、下部の葉がダイコンの葉のように先が頭のようで羽状(うじょう)に不規則に裂けていて、根から直接でる根生葉(こんせいよう)は大きく、ダイコンの葉に似ていますが、花が咲くころには枯れてしまいます。
茎、葉には毛があり、春にさく花は黄色で小型で十字花が総状に開きます。
種子は、黄褐色で小粒で直径1.5ミリでていどで、表面には小さいへこみが密にあります。

カラシナの種子はクロガラシは赤褐色で、シロガラシは黄色か黄褐色で主に欧米で栽培されていて、香辛料として使用されています。

採集と調整
カラシナは、5月下旬~6月上旬に種子を集めて、日干しにして乾燥させます。
これを生薬(しょうやく)で、芥子(がいし)といいます。

カラシを粉末にすると主成分が揮散しやすいのですが、市販のカラシ粉は脱脂されているので保存ができて便利です。

薬効・用い方
有効成分:シニグリン(カラシ油配糖体)、ミロジナーゼ(酵素)、脂肪油など、シニグリンが酵素によって刺激のある辛味になる

神経痛、リューマチ、気管支炎、肺炎には市販のカラシ末を、ぬるま湯でパスタ状に練って、厚手の布に塗って痛む場所に塗布します。5~10分後に貼った場所に痛みを感じるようになったら取り除きます。

香辛料としては、カラシナの種子を粉末にして水を加えて練って、カラシ漬け、カレー粉、サラダなどの調味料にして幅広く用いられています。
また、防腐作用が非常に強いので、揮発(きはつ)芥子油やカラシ粉は、醤油(しょうゆ)などの防腐剤として用いられています。

カラシナの種子の主成分は、シニグリンガミロシンという酵素で、アリルイソチオシアネートが生じることにより辛味がでて、香辛料として食品に大量に消費されています。

食用:春の若芽を摘んで、軽くゆでて水にさらしてアク抜きしてから調理。おひたし、辛子あえ、白あえ、一夜漬けに、生のままころもをつけて天ぷらに。

その他
カラシナは、中央アジア原産で、古い時代に中国から渡来しました、「本草和名(ほんぞうわみょう・918)」や「和名抄(わみょうしょう・932)」では、芥(がい)の漢名に和名として、「加良之(からし)」をあげています。

カラシナの名前の由来は、辛い菜のことで、漢名の芥(がい)とは、界のことをあらわし「汗を発し、気を散じ、我を界する」という意味があるということです。

ヨーロッパやアメリカでは、クロガラシ(ブラックマスタード)やシロガラシ(ホワイト、イエローマスタード)の種子を古くから香辛料として用いていましたが、日本でもカラシナの種子を、芥子(がいし)として日本料理に用いられていました。


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Photo Masayuki Tsuno
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